インバウンドビジネス元年!2015年の日本経済を考察する

インバウンドビジネス元年と位置づけられた2015年。訪日外国人観光客は、2020年の目標の2000万人に迫る1973万人を記録しました。訪日外国人観光客の急増は、日本経済にどのような影響を及ぼしたのでしょうか。

経済効果は中小企業にも及びつつある

AS_81048628これまでのインバウンドビジネスは、大企業が収益を独占しているような状態といっても過言ではありませんでした。しかし、インバウンドビジネス元年の2015年は中小企業、周辺業界も潤うようになってきたことが大きな特徴です。

2015年の外国人訪問客の数は昨年比1で1.5倍にものぼりました。2000万人にも迫る外国人観光客の中には、地方や小さな商店を訪れる人も多く、ニーズが多様化しています。

訪日観光客市場にはチャンスがあるのだと、さまざまな業界、業種に訴えることに成功した一年ともいえます。インバウンドビジネスへの参入に意欲を見せている企業が増えたのもこのためです。

地方の活性化にも貢献している

訪日観光客はリピーターも少なくありません。最初は東京の有名デパートや家電量販店などでの買い物が目的だったとしても、そのうちにより個性的な商品を求めるようになってきます。

日本のナショナルブランド的な商品ならば、値段は高くなってしまいますが自国で購入することもできます。しかし、地方にしかないレアな商品などは、そこに足を運ばなければ手に入れられないこともあり、ますます価値が高まります。

地方には電車、バス、タクシー、レンタカーなどで移動することになります。小売店やメーカーだけではなく、運輸業も外国人訪問客で新たな収益をあげました。インバウンドビジネスは地方のさまざまな産業を活性化しているのです。

インバウンドマーケティングにも注目

AS_106567085最近の訪日観光客は、団体旅行から個人旅行へと大きくシフトしつつあります。団体客が比較的多い中国でさえ、この頃では団体と個人の割合は4:6と、やや個人旅行の方が多くなっています。

個人旅行客の情報源は旅行会社ではなくインターネットなどのメディアです。もし、企業が自社の商品やサービスをアピールしたければ、正しいメディア戦略が必要になります。そのため、インバウンドマーケティングに対するニーズが高まっています。訪日観光客はIT企業に新しい活路を切り開いたともいえるのです。

日本経済を活性化するインバウンドビジネス

以上のように急成長するインバウンドビジネスは、日本経済をさまざまなかたちで活性化しているといえます。中小企業、地方、最近停滞気味だったIT業界などに新たなチャンスを作りました。

しかし、一方で、外国人観光客の大半を占めている中国で爆買い禁止令の準備が進められているなど、今後の予断を許さない状態でもあります。中国だけに頼らないビジネスモデルを作る等、今後のインバウンドビジネスには新しい工夫も必要であることはいうまでもありません。

韓国、香港、台湾、アメリカ、タイなど、訪日観光客の国籍はさまざまです。それぞれ日本の何に興味を抱いてくれているのか的確なマーケティングによって掘り下げることが必要になっています。逆に、正しい分析さえできれば大企業ではなくても、大きな利潤を上げるチャンスもあるところがインバウンドビジネスの醍醐味ともいえるでしょう。