テレワークの導入と助成金

パソコンなどの機器を使用して自宅やカフェで仕事をするテレワークは、増加の一途をたどっています。これだけ普及したのは、導入企業には助成金が出るということも大きいのではないでしょうか。ここでは、テレワークの助成金について解説します。

■厚生労働省の職場意識改善助成金(テレワークコース)

AS_80105615厚生労働省では、テレワークに積極的な事業者に助成金を出しています。在宅もしくはサテライトオフィスを活用したテレワークを推進している中小事業主に対し、その実施にかかった費用の一部を助成するという制度です。これにより、労働時間等を改善し、労働者の生活の質向上と健康促進を目指しています。

支給対象となるには、労働者災害補償保険の適用事業主で、資本規模と常時雇用者の人数に関する条件を満たしている必要があります。小売業は資本金5,000万円以下で常時雇用者50人以下、サービス業は資本金5,000万円以下で常時雇用者100人以下、卸売業は資本金1億円以下で常時雇用者100人以下、その他の業種では資本金3億円以下で常時雇用者300人以下が条件です。支給額の一企業あたりの上限額は、目標を達成した場合は150万円、未達成では100万円になります。

■東京都のワークライフバランス推進助成金

東京都では都内に本社がある従業員300人以下の中小企業向けに、仕事と生活のバランスを向上させることを目標として、多様な勤務形態の実現にかかる経費の助成制度を実施しています。一企業あたりの限度額を100万円として、育児・介護休業中の従業員の能力開発事業、育児・介護支援相談員の配置などにかかる費用を助成しようというものです。

その一環として、多様な働き方の実現事業に対する助成も行っています。テレワーク制度導入のための環境構築、リモートワーク環境構築、モバイル勤務環境構築、システム構築などにかかった費用をサポートしようというものです。ワークライフバランスを考える上でもテレワークは欠かせないものであり、東京都としても今後も力を入れていく予定としています。

■地方創生のための「ふるさとテレワーク」

AS_81822996ふるさとテレワークとは、地方で暮らしながらインターネットなどを活用して都市部の仕事をするテレワークのことです。総務省ではふるさとテレワークにかかわる事業に対して補助金を交付しています。ふるさとテレワーク事業に関する提案の公募に寄せられた提案書の書類審査および外部有識者による評価により、審査を通過した企業を対象に補助金が交付されます。

従来のテレワークは都心部のみで完結してしまうというものも少なくありませんでした。しかし、ふるさとテレワークでは、地方へUターンやIターンをしても都心部でしていた仕事をそのまま続けることも可能です。ふるさとテレワークこそ「いつでも・どこでも」仕事ができるという、テレワークの醍醐味をもっとも体感できるものといっても過言ではありません。都心部の会社に在籍しながら、または、都心部の会社と取引をする自営業など、ふるさとテレワークと一口にいってもその形態はさまざまです。しかし、いずれにせよ、地方への人の流れを作り、地方創生を実現するものであると言えます。

「地方の豊かな自然環境の中で子育てをしたいけれど、求人が少ないので田舎に変えることを躊躇している」という若いファミリーも、ふるさとテレワークを利用すれば雇用の心配もありません。実際にふるさとテレワークを利用して帰郷する人も増えつつあり、急速に進んでいる地方の高齢化をストップすることが期待されます。「地方なら安心して子どもを育てられる」という声もあり、少子化対策としてもふるさとテレワークの効果が大いに期待されている状況です。