今、地域コミュニティを盛り上げるべき3つの理由

地域コミュニティの活性化の重要性が叫ばれる昨今ですが、なぜ、今、必要なのでしょうか。超高齢化が進行している地方を活性化する決め手もされているイキイキとした地域コミュニティづくりの重要性を3つの観点から考察します。

地域の生活者を地域で守る

AS_98807081たとえ一人暮らしをしていても、じつは自分だけで生活をささえているわけではありません。水道、ガス、電気などのライフラインを整備してくれている人たち、警察、消防の人たちがいるからこそ、安全で清潔な毎日を過ごすことができているのです。

人は一人では生きていけないという事実はともすれば忘れられがちです。とくに、90年代以降に地域コミュニティの関係も希薄化し、都市型犯罪も増加してしまいました。高齢者の孤独死も、地域の見守りがあれば防げたものも少なくありません。

そういった流れの中で、地域コミュニティに立ち返り、安心の基盤にしようという動きがここ10年で再評価されています。地域の生活者の安全を地域で守るためにも、地域コミュニティづくりはかかせないのです。

行政へ地域の希望を伝える

地域の福祉や教育、環境整備などの行政サービスはこれまでは受ける一方だった市民がほとんどです。しかし、住民の希望と必ずしも合致しない行政サービスも少なくありませんでした。

せっかくの行政サービスをより良いものにするためには、地域の声を行政に届ける必要があります。実際、全国の多くの市町村で地域住民と行政が協力してエリアの問題を解決していこうという「パートナーシップ型まちづくり」がここ10年の間にかなり浸透しています。より良い生活の場を築くためにはまず地域コミュニティづくりによって、市民ひとりひとりが声をあげやすい状態にしておくことも大切です。

地方再生のために

地域コミュニティというと、古臭い印象を持つ人もいるかもしれません。実際、田舎の濃い人間関係が嫌で都心部に移住した人も少なくないでしょう。

AS_84849382しかし、ここ10年で見直されている地域コミュニティとは、そのような前時代的なものではありません。インターネットなども発達し、多種多様な人間関係を結ぶツールが増えていることの時代の中で、あえて、生身の人間同士の絆を大事にしようというものなのです。

超高齢化社会の到来、長引く不況と先行き不安な時代の中で、庶民の生活も変わりつつあります。資産だけではなく、どれだけヨコのつながりを持っているかで人生の豊かさが変わるといっても過言ではありません。

ひとりひとりが豊かに過ごしているエリアは、地域全体の活力もあります。その活気に引き寄せられるようにして、新たに移住してくる人も増えるなど、人と人との強い結びつきは、新たに人を呼びこむ作用もあるのです。「地方の時代」といわれ、新たな施設を建設するなどしても、結局はあまり使われない箱物だけが残る例は少なくありません。箱物よりも大切なのは、目には見えない人のつながりです。地域コミュニティを補強することで、一過性ではない地方の再生も期待できるのです。

……いかがでしたでしょうか。地域コミュニティを整えることはさまざまな理由から非常に重要であることをおわかりいただけたでしょうか。そうとはいっても、従来の地域コミュニティを復活させるというだけでは、魅力を感じる人も少ないでしょうし、むしろ弊害の方が多いでしょう。しかし、時代に即した新たな地域コミュニティは地方再生のカギを握っているといっても過言ではありません。より豊かな暮らしのため、地域住民ひとりひとりが意識して、あらたな地域コミュニティを創造していくことが待ち望まれています。