訪日外国人観光客増加に向けて急がれるWi-Fi環境整備

平成27年上半期、訪日外国人数が過去最高記録に達しました。「爆買い」という言葉も生まれましたが、あくまでも東京・名古屋・京都・大阪といったエリアにしか外国人観光客は訪れません。そこで、地方へ外国人観光客を呼び込むための課題を考えてみましょう。

外国人観光客が求めるモノ

AS_58317446昨今、外国人観光客が求めるモノは、ショッピングだけではありません。平成26年に官公庁が実施した訪日外国人に対するアンケート調査を見ると、「日本食を食べること」「自然・景勝地観光」「日本の歴史・伝統文化体験」といった項目が上位に名を連ねています。
たとえば、交通の便が優れているわけではない徳島県にある秘境・祖谷渓は、近年、多くの訪日外国人が訪れているそうです。宿泊者数はここ数年の間で10倍近くにまで成長しました。その背景には、訪日外国人が山々の風景や古民家で作られた集落を楽しみたいからだと言います。

課題はWi-Fiの設置

地方へ訪れる外国人観光客は増えているため、旅行・レジャー産業にとっては追い風です。しかし、外国人観光客が訪れるにはさまざまな課題が挙げられます。ここでは、Wi-Fiの普及について見てみましょう。

平成26年現在、国内のWi-Fiアクセスポイント数はおよそ100万か所あると言います。しかし、外国人観光客の反応は十分ではありません。およそ63%が「満足した」と回答していますが、言い換えると3人に1人が「十分に満足できなかった」と回答している状況です。

とくに、欧米アジア各国では、公共施設や観光施設における無料Wi-Fi設置が一般的となっています。しかし、日本は他の通信回線が発達したため、無料Wi-Fiスポットの整備が遅れているのです。

政府・自治体によるWi-Fi整備

AS_106567085日本政府は、2020年の東京オリンピックおよびパラリンピック開催に向け、外国人観光客の増加を予測しています。そこで、日本へ訪れた外国人が、インターネット環境を快適に利用できるよう、『SAQ2 Japan Project』を発表しました。

このプロジェクトは、「無料Wi-Fiの整備促進と利用円滑化」「国内発行SIMへの差替え等によるスマートフォン・携帯電話利用の円滑化」「国際ローミング料金の低廉化」「『言葉の壁』をなくす『グローバルコミュニケーション計画』の推進」の4本の柱で成り立っています。さらに、協議会を設立し、無料Wi-Fiの整備促進を手掛けている状況です。

ほかにも、自治体主導でのWi-Fi整備に対し、平成27年は14億円の予算を充てました。主に、観光地や防災拠点へのWi-Fi整備を促進しています。

2020年の東京オリンピックおよびパラリンピック開催まで、残された時間は多くありません。昨今の訪日外国人数の記録を見る限り、すでに多くの外国人が日本に訪れている状況です。しかし、地方へ外国人が訪れず、潤わないと感じる地方の企業様や店舗様もいるかもしれません。Wi-Fi-環境の整備は、彼らが地方へ訪れたいと思う条件のひとつです。早急にインターネット環境を整備し、訪日外国人向けのインバウンド対策を推し進めてみてはいかがでしょうか。