地方テレワークの実践例から分かるテレワークのメリットと課題

AS_81822996地方では既にテレワークを取り入れた業務を行っているところがあります。実際にテレワークを行っている会社ではテレワークを取り入れることによってどのようなメリットが得られたのでしょうか?今回は具体的な実践例を参考に、テレワークを取り入れたことによって起きたメリットの他に、課題点についてもご紹介します。

地方テレワークの実践例

・長野県松本市の場合
統合業務システムサービスをクラウドで提供するスマイルワークスが松本市内にオフィスを開設及び業務管理システムサービスを開発し、地元のテレワーカー向けに伝票入力等の会計業務やマイナンバーの確認業務などクラウドベースで行う仕事を委託しています。
富士通の100%子会社である富士通マーケティングは、首都圏で受託したクラウド開発案件をテレワークとして松本市内に住むSE経験者に委託しました。どちらの案件も当初の予想を遥かに超える応募者がつのり、募集枠を広げる結果となりました。地元に優秀な人材がたくさんいて、働きたい人がたくさんいるということが分かります。

・山形県高畠市の場合
廃校となった小学校を利用し、大人のための学校「熱中小学校」を開設しました。地元住民や県外出身者などの生徒に様々な授業を行い、同時に施設内にサテライトオフィスを開いて3社の企業を誘致しています。その中でも地元での雇用を増やそうと「ふるさとテレワーク」に力を入れています。クラウドを利用して企業システムと連携し、データ入力業務などの実証実験を行いました。

テレワークの参加者は想定人数には届かなかったけれど、わずかでも企業や移住者の誘致には成功したという結果になりました。今後も地方再生のためテレワーク推進に取り組んでいくようです。

実践例から分かるテレワークのメリット

・雇用が増やせるチャンス
育児や介護など何らかの事情で働きたくても働くことが出来ない人がいます。また結婚や夫の転勤で地方に移ることになった場合、働きたくてもなかなか働き口が見つからないという主婦の方もいます。このように働きたくても働くことが出来ない人がたくさんいるのです。テレワークを導入することによって、そういった働きたい人のチャンスを増やすことが可能になります。

・人材流出が防げる
多くの田舎では、若者の地方離れによって深刻な過疎化が進んでいます。地元に仕事がないからといった理由で地方を離れ、都会で就職をする若者も多いのです。これでは首都圏にのみ人口が集中してしまい、地方の存続が危うくなってしまいます。テレワークを導入することで、地方でも雇用機会が増えて人材流出や過疎化を防ぐことが出来ます。このようにテレワークを増やす取り組みは、将来の日本にとって非常に大切なことだと言えます。

一方でまだまだ残る課題も…

AS_90429477・テレワークに理解を示す企業や人がまだまだ少ない
地方の活性化や雇用機会を増やすために注目されているテレワークですが、まだまだ導入している企業は少ない傾向にあります。山形県高畠市のようにせっかく取り組みを行っていても、参加者が少なかったという結果があるようにもっと1人1人が興味を示していく必要があるということも分かります。

・出来る業務が限られてしまう
テレワークの事例を見てもデータ入力といった作業のみで、可能な業務の幅が狭いということが分かります。もっと専門的であったり、幅広い業務が出来るように見直していく必要があるといえるでしょう。さらに首都圏の仕事をテレワークとして全国各地の地方に分配出来るようになるシステムの導入が課題となります。

まだまだ課題点も残るテレワークですがメリットも大きく、テレワークの普及で過疎地に人の流れが生まれるチャンスがあることは間違いないでしょう。テレワークの普及が進めば、人々の定住や雇用増加、町の活性化が期待出来ます。企業や私たち個人個人がそのような新しい取り組みやメリットをしっかり理解して受け入れていく、そういった姿勢を持つことが大切です。